セックスの際に痛みを感じる場合(チクチクする)

※こちらの記事は当サイト運営のヘルスケア編集部が執筆したものです。当サイト監修の満行みどり医師による査収は含まれておりませんことをご了承くださいませ。

チクチクとした性交痛に悩む
女性たちの声

セックス後に、子宮や下腹部のあたりがチクチクと痛むことがあります。チクチクとした痛みだけじゃなくて、おりものが大量に出てきたり、3日ほど出血が続いたこともありました。また、急にずきんと強い痛みが走ることもあります。子宮内膜症やがんなどの可能性を考えると、自分の身体が心配です。ガマンできないほどの痛みではないですが、だんだんとセックスがイヤになってきてしまい、彼からのお誘いを断ることもしばしば。彼にも申し訳ないと感じてしまいます。

出産から約2年ほどセックスレスでした。最近また夫とセックスをするようになったのですが、夫のモノが大きすぎるのか、奥にあたって子宮と腰あたりがチクチク痛みます。めちゃくちゃ痛いというわけではないので、わざわざ病院に行くほどではないかなと思うのですが、子宮に傷ができていたらどうしよう、久しぶりのセックスでなにか細菌に感染していたら…と考えると不安です。病院に行くべきだと思いますか?

付き合って4年以上経つ彼氏と、週1くらいのペースでセックスしています。これまでセックス中に痛みを感じたことはありませんでしたが、今日セックスしたあと、下腹部にチクチクとした痛みを感じました。痛みで足を伸ばすことができないほどです。クリニックで診てもらったほうがいいかな、とは思うものの、これまで婦人科を受診した経験がないため、どんな検査をするのか、金額がどれくらいになるのかなど何も見当がつきません。なかなか勇気が出ず困っています

夫とセックスをすると、膣内部や膣口が痛くなって起きられないほどの痛みを感じます。痛みの種類としては、チクチク、ジンジンといった表現が適しているように思います。体を伸ばすと痛みが強くなるので、横になって小さく丸まって耐えましたが、痛みがなくなるまでに1時間ぐらいはかかりました。もしかしたらと思って見てみましたが、出血はしていませんでした。こんなに痛みを感じたのは初めてです。

チクチクする痛みはなぜ起きる?

セックスの時にチクチクする痛みがある場合、考えられる要因は複数あります。痛みが生じてしまうとせっかくの触れ合いも楽しめません。以下で紹介する要因から、自分に合った対処法を考えましょう。

アンダーヘアの手入れによるチクチク

はさみやカミソリでアンダーヘアの手入れをすると、処理後にチクチクすることがあります。これは毛先がななめにカットされるからであり、細い毛であってもチクチクしてしまうのです。パートナーに触れてもらう際も、処理のせいでアンダーヘアがチクチクしていると不快感を与えてしまいます。

アンダーヘアは敏感なため、手入れが難しい部分です。アンダーヘアは元から太くて固い毛でもあるので、チクチクしないように処理する必要があります。

手入れによるチクチクの対処法

アンダーヘアの処理によって起こるチクチクとした痛みはヒートカッターやトリマーなどを使用して、ななめに毛先を焼き切りましょう。毛は焼けると丸くなる性質があるため、ハサミでカットしたときのようなチクチク感がなくなります。

ラテックスアレルギー

女性の中にはラテックスアレルギーといって、コンドームの素材がラテックス製のものだとアレルギー反応を起こしてしまう方がいます。

ラテックスアレルギーとは天然ゴムの製品と接触することで起きるアレルギー反応のことです。女性側自身がラテックスアレルギーとは気付かずに発症しているケースもあり、コンドームが挿入されることでチクチクとした痛みとともに痛みを生じる可能性があります。

ラテックスアレルギーの対処法

市販されているコンドームの9割がラテックス製ですが、それ以外の素材を使っているものもあります。ポリウレタン製のコンドームはラテックスアレルギーで悩んでいる方向けに開発された製品で、天然ゴムを使用していない素材を使用しています。使用感はラテックス製とほとんど変わりません。

ラテックスアレルギーが考えられる場合は、ラテックス製以外のコンドームの使用をおすすめします。

病気の可能性も考えられる

鈍痛やチクチクするといった下腹部の痛みが続く場合、子宮内膜症をはじめとする病気の可能性があります。

痛みと症状に個人差はありますが、痛みがひどかったり症状が治らなかったりする場合は病気である可能性が高いと考えてよいでしょう。

下腹部の痛みは子宮内膜症だけでなく、子宮筋腫や卵巣腫瘍などの病気の症状としても知られています。とくに月経時に痛みがひどくなる場合は、産婦人科などで詳しく検査を受けておくことをおすすめします。

病気によるチクチクの対処法

痛みがひどい場合は市販の鎮痛剤を服用することで、痛みを緩和させられます。お腹や腰回りなどをカイロや湯たんぽで温めると血流が良くなり、痛みが軽減することもあります。手軽にできる対策として覚えておくと良いでしょう。

ただしこれらの効果は一時的なものであることが多いので、医師の診断を仰ぐことが賢明です。

痛みが起こる可能性の高い病気

性交時に生じる痛みは、病気が原因であることも少なくありません。以下では痛みが起こる可能性が高い病気について紹介します。

ヘルペス

皮膚を経由してうつる性器ヘルペスの潜伏期間は性交後2~10日ほどであり、性器の周辺に水泡状のブツブツができるのが特徴です。

女性器は尿道や子宮などに近いため、子宮の入り口や膀胱まで感染する場合があります。重症化すると髄膜炎(ずいまくえん)症状や強い頭痛、排尿困難などを起こすこともあるため注意が必要です。

アトピー性皮膚炎や外陰部の皮膚炎など、皮膚に悩みを抱えている方も感染しやすい傾向にあります。性交時にコンドームをつけていても、性器以外の部位の接触から感染する可能性もゼロではありません。コンドームでは完全に予防できない性病であるといえるでしょう。

尿道の炎症

排尿時に痛みが起こる尿道の炎症は急性膀胱炎であることが多く、頻尿や血尿、排尿時の痛みなどが症状として知られています。

細菌による侵入が原因であり、尿道から侵入した細菌が膀胱へ侵入するのです。抗生剤で治療をする場合もありますが、治療をしなくても完治するケースもあります。

処女膜強靭症

性交渉の際に挿入が困難なほど処女膜が固く厚い場合、処女膜強靭症である場合が高いでしょう。処女膜の薄さや質感は個人差が大きい部分です。

これは先天性の場合が多く、性交渉の回数を重ねれば簡単に解消されるものではありません。それどころか処女膜強靭症に気付くことがなく、挿入による痛みからセックスがトラウマになってしまう可能性もあるのです。

初めての挿入の際に痛みでうまくいかなかったという場合は処女膜強靭症の可能性が高いので、心当たりがある場合は一度病院で診察してもらいましょう。

治療は処女膜を切開する方法が一般的ですが、日帰りで手術が受けられるうえに麻酔をするので治療による痛みも期待できます。

痛みが気になったらクリニックに相談を

セックスをする際に痛みを感じる場合、自己判断で対処したり、放置したりしておくのは危険です。

早期に対処すれば軽い治療で済む可能性もあります。痛みの原因が気になる場合は迷わずクリニックに相談しましょう。

監修

満行(みつゆき)みどり先生

女性器治療に特化した医師

満行みどり医師

みどり美容
クリニック・広尾
満行みどり先生

満行みどり先生は女性器治療に特化した「みどり美容クリニック・広尾」の院長
ビバリーヒルズの専門トレーニング施設でライセンスを取得した日本人女性初の医師でもあり、デリケートゾーンの悩みを抱える患者さんに適切な治療を提供したいと日々尽力されています。

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