性交痛・腰痛は子宮内膜症の症状
セックスの時に痛みがある、腰が痛い…。そんな症状がある場合は、「子宮内膜症」の可能性も。そこで、こちらのページでは、性交痛や腰痛と子宮内膜症との関係についてご紹介しています。
性交痛と腰痛がある場合は子宮内膜症の可能性も
性交痛やセックスの時の腰痛は、子宮内膜症の方がよく訴える症状のひとつです。
激しい痛みであったり、鈍い痛みであったりと、痛みの感じ方はそれぞれ違いますが、自覚症状として現れやすい痛みだとされています。
子宮内膜症で性交痛と腰痛を感じるのはなぜ?
子宮内膜症患者では,月経痛,性交痛,排便痛,腰痛および不妊を主訴とするものが多く,自覚症状としては下腹痛,腰痛,性交痛および排便痛が挙げられた.なかでも,本症診断に際して下腹痛は最も有意な症状と考えられた. また,子宮内膜症の進行にともなってこれらの症状は増強することが示された.
このように、子宮内膜症が深刻になるにつれて、性交痛や腰痛もひどくなる傾向にありますが、痛みの原因は、「ダグラス窩」という部分にしこりや癒着が起こるためです。
ダグラス窩は子宮内膜症が発生しやすいところですが、子宮と直腸の中間にあるため、セックスの時の動きによって刺激され痛みが起こります。
仙骨子宮靭帯が病巣の場合も
また、「仙骨子宮靭帯」という部分に子宮内膜症が発生することも性交痛や腰痛の原因です。
仙骨子宮靭帯に子宮内膜症が発生すると伸縮性がなくなるため、セックスの時の緊張によって引っ張られて痛みが感じられます。
その他子宮内膜症が疑われる症状
性交痛や腰痛は現れやすい自覚症状ですが、その他にも子宮内膜性が疑われる症状はあります。
器質性出血
器質性出血とはいわゆる「不正出血」のことで、月経時以外に出血することです。
特に腰痛を伴う不正出血がある場合には、子宮内膜症の可能性があります。
生理痛
生理痛はほとんどの方が感じるものですが、子宮内膜症の場合は、かなり激しい痛みが起こり痛み止めが効かないということもあります。
子宮内膜症がある女性とない女性を比較すると、子宮内膜症がある女性のほうが圧倒的に生理痛を訴える割合が高く、その割合は90%にもなると言われています。
下腹部痛
下腹部痛は、主に月経が終わった後に感じることが多い症状です。
ですが、子宮内膜症が進行すると、月経の時以外にも下腹部痛が起きることがあるので、痛みの頻度を把握しておきましょう。
排便痛
子宮内膜症では、排便時に子宮の周辺や肛門の奥のほうに痛みを感じることがあります。
また、月経時に肛門に痛みを感じるという場合も子宮内膜症の可能性が考えられます。
腰痛を伴う性交痛の体験談
腰痛を伴う性交痛を体験し、子宮内膜症が発覚した女性の体験談をご紹介します。
腰痛と腹痛で彼氏とのデートも楽しめず…
「少しずつ生理痛がひどくなっているな、とは感じていましたが、そのうち彼氏とのデートの時にも腹痛を感じるようになって、性交痛や腰痛でセックスも楽しめない状態に。
彼氏からも、会いたくないのではないかと言われるようになり、関係がうまく行かなくなってしまいました。
ですが、ある日雑誌で子宮内膜症の記事を見かけ、思い切って受診したことで生活が一変。
病気のことを説明したら、彼氏も謝ってくれましたし、ストレスも軽減され月経痛や性交痛もほとんど感じないまでになることができました。」
鎮痛剤も効かずに困っていました
「生理痛はひどいほうでいつも鎮痛剤が手放せなかったのですが、少しずつ鎮痛剤が効かなくなってきていました。
そして、セックスの時に痛みを感じるようになって、ついに婦人科を受診。
子宮内膜症との診断を受け、黄体ホルモン製剤での治療を始めたところ、生理痛も性交痛も改善されてきたので、もっと早く治療を受ければよかったと思うくらいです。」
監修
満行(みつゆき)みどり先生
女性器治療に特化した医師

みどり美容
クリニック・広尾
満行みどり先生
満行みどり先生は女性器治療に特化した「みどり美容クリニック・広尾」の院長。
ビバリーヒルズの専門トレーニング施設でライセンスを取得した日本人女性初の医師でもあり、デリケートゾーンの悩みを抱える患者さんに適切な治療を提供したいと日々尽力されています。