コラーゲン摂取
コラーゲン接種は、膣の潤いアップや性交痛の緩和に役立つのでしょうか?婦人科形成に詳しい女性医師・満行みどり先生監修のもと、コラーゲンが膣に与える影響をわかりやすく解説しています。
濡れにくいのは
コラーゲン不足が原因?
人の体は、年齢を重ねるとコラーゲンが減るようにできています。「お肌の曲がり角は25歳」と言われるように、その時期から私たちの体はゆっくりと老化をはじめて、体内にあるコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどの潤い成分の量が低下。
これらの成分は、お肌と同様に膣内にも存在して、膣の潤いや、弾力を保っているため、コラーゲンが不足すると若い頃のような潤いやモチモチ感、ぷるぷる感はなくなってしまいます。
もし「何だか最近濡れにくくなった?」「締まりが悪いかも」と感じる場合、加齢によるコラーゲンの欠乏が原因かもしれません。
膣のコラーゲン不足を補うには?
失われた膣内のコラーゲンを補給する方法は、大きく分けて2通りあります。
ひとつは食品から摂取する方法。鶏肉などのコラーゲンを多く含んだ食品を意識的に取りましょう。カロリーが気になる方は、手軽に摂取できるサプリメントやドリンクを活用してコラーゲンを補ってみてください。
もうひとつの方法は、クリニックに行って直接局部にコラーゲンを補給する治療を受けることです。
満行みどり先生のアドバイス

もし、更年期に入り、セックスの最中にアソコの入口付近が痛むようなら、「膣が加齢で縮んだ状態(いわゆる「萎縮性膣炎」)」の可能性があります。その際、食事やサプリ、化粧品などでコラーゲンを取り入れてある程度のコラーゲンを量を確保することは可能です。
ただし、注意していただきたいのは、食事やサプリ、あるいは化粧品でのコラーゲン摂取で「劇的に」症状・状況が改善することはまずないということです。
そもそもコラーゲンはタンパク質の一種。過剰に摂取すると、消化の段階で他の臓器の負担が増え、別の病気・症状に繋がってしまう可能性もあります。たくさん摂ればいいというものでもありません。
それよりも他の治療、例えば専用のマシンを使って膣の機能を復活させるなど、そういった治療をされるほうが、お悩みをより根本的に解決できると考えます。
婦人科形成クリニックには、さまざまな悩みに対応できる治療法・メニューがたくさんあるので、気になる症状やつらいお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
コラーゲンで女を磨く!
デイリーケアにおすすめの食事
手羽先の参鶏湯風スープ
スープなら、鶏肉のコラーゲンも余すことなく摂取できます。お好みの香菜を入れれば、冷えも緩和して、ホルモンバランスを整えます。
材料:鶏手羽先、干し椎茸、長ネギ、ごま油、(A)にんにく、(A)生姜、(A)もちコメ、(A)水、(A)酒、(A)塩
- 長ネギの白い部分は4センチの長さに、緑の葉は粗みじんにする。生姜、にんにくは細かく切ったら包丁の背で潰す。手羽先は骨に沿って切り込みをいれる。干し椎茸は、乾燥したまま食べやすい大きさに切り、もち米はさっと洗っておく。
- 鍋に手羽先、干し椎茸、長ネギ、Aを入れ、強火で加熱する。沸騰したらアクを取って、蓋をして弱火で40分ほど煮る。ごま油をひとまわしかけて完成。
みかん葛湯
みかんに含まれる潤い成分のビタミンC、本葛粉に含まれるイソフラボンには女性ホルモンのバランスを整える働きも。さらにたっぷりのコラーゲンで、性交痛予防にも最適です。
材料:みかん100%ジュース、粉末コラーゲン5g、本葛粉大さじ2、砂糖大さじ1.5
- みかんジュースと砂糖、コラーゲン、本葛粉を鍋に入れ、かき混ぜながら鍋で煮立てる。
- 沸騰したら一度弱火にし、さらにかき混ぜながらとろみがつくまで煮る。冬場は、しょうがの絞り汁をスプーン1杯ほど加えるのもオススメ。
編集部のヒトコト
コラーゲンを補う方法は1つじゃない
コラーゲンは、食事や化粧品、クリニックの治療など、さまざまな方法で補うことができます。ご自身の年齢や体質、気になる症状や食の好みなどを踏まえたうえで、最適な方法を見つけましょう。もし、膣の潤い不足による痛みがある方は、次の方法もチェックしてみてください。
監修
満行(みつゆき)みどり先生
女性器治療に特化した医師

みどり美容
クリニック・広尾
満行みどり先生
満行みどり先生は女性器治療に特化した「みどり美容クリニック・広尾」の院長。
ビバリーヒルズの専門トレーニング施設でライセンスを取得した日本人女性初の医師でもあり、デリケートゾーンの悩みを抱える患者さんに適切な治療を提供したいと日々尽力されています。