Case3:初めてのセックスが痛い!
セックスにおいて「受け入れる」立場の女性は、男性よりも負担が大きいものです。特に初体験の場合、大抵は初めて取る体勢で男性の体重を受け止め、処女膜貫通の痛みに耐えなければいけません。
実際に初体験で痛みを覚えたという女性たちの声を集めてみました。
初体験の痛みに関する
女性たちのリアルな声
初めて彼氏とセックスしましたが、痛くて最後まですることができませんでした。それから何度か挑戦してみたんですが、怖くて思わず泣いてしまいます。彼はゆっくりでいいよと途中でやめてくれますが、もう4回も中断させてしまっているので申し訳なく感じています。ローションを使うと良いと聞いて試してみましたが、やっぱり痛くて泣いてしまいました。初めてってこんなに痛いものなんでしょうか。どうにか解決したいです。
私は処女で、彼ははじめてではないんですが、セックスが上手くいきません。4~5回試していますが、痛みのあまり拒んでしまい全敗中です。彼には私ほど痛がる人は見たことないと言われました。痛いのは当たり前だし、ガマンしていたらそのうち気持ちよくなるよと言われますが、痛いものは痛いんです。初体験ってこんなにも痛いものなんでしょうか。それとも本当に私のガマンが足りないんでしょうか。
彼と初めてエッチしたんですが、お互いに初体験だったせいか上手くいきませんでした。正直指を入れただけで痛かったです。でも頑張りたいという気持ちがあって彼のモノを入れてみましたが、裂けるような痛みがあって涙が出てきてしまいました。途中で辞めたんですが、血も出てきました。2回目のときも痛くて、結局最後までできなかったです。私も最後までシたいという気持ちはあるんですが…なにか対処法はないんでしょうか。
2か月ほど前から付き合ってる彼氏がいます。最近そういう雰囲気なったり、彼に「シたい」と言われることもあり、私も彼なら…と思っているので抵抗はありません。でも、初めては痛いと聞いているので不安です。どれぐらいの痛みがあるんでしょうか。痛くてできなかったらと思うと不安だし、覚悟を決めるためにも、どういった痛みがあるのか知ったうえで挑戦したいです。
初めてのセックスが痛い
2つの主な原因
初体験の痛みはなぜ起こるのでしょうか?原因として考えられるのは次の内容です。
1.処女膜による痛み
処女膜とは、膣の入り口にある粘膜のヒダのこと。初めてのセックスで男性器を挿入すると、ヒダが傷ついて痛みます。
基本的に、処女膜の痛みは最初のセックス時のみですが、処女膜が厚くて硬い体質の女性(処女膜強靭症)の場合は、2回目以降のセックスでも痛みを感じることがあります。
主な対処法
生まれ持った体質によるもの(膣が狭い、膣の一部が閉鎖しているなど)なら、切開手術や切除手術が用いられます。
2.初体験への不安や緊張
初めてのセックスに対して強い不安や緊張があると、性器が濡れにくくなってしまいます。その結果、性器の摩擦が強くなり痛みを感じやすくなります。
主な対処法
大抵の場合、緊張をほぐして体の力を抜けば、膣分泌液の量が増えて痛みが緩和されます。また、リラックスするためには前戯や会話も欠かせません。自分一人で抱え込まず、パートナーに「ゆっくりしてほしい」「優しくしてほしい」と伝えることも大切です。
初体験の痛みを和らげる5つの方法
1.はじめてだと相手に伝える
初体験の痛みは個人差があるものの、多少の痛みは多くの女性が感じているものです。そのため過度に怖がる必要はありませんが、もしも痛みへの不安がある場合は、いっそ正直に処女であることを打ち明けてしまいましょう。処女であると知らないままセックスをすると、激しいセックスでも大丈夫だと思われてしまい、さらに痛みが増すかもしれません。
処女であることは恥ずかしいことでも何でもありません。打ち明けたことで引いてしまうような相手であれば、あまり素敵な男性とはいえないでしょう。
とはいえ、初めてであることを打ち明けるのは勇気がいるものです。しかし、自分の好きな女性が処女であることを喜ぶ男性は多いはず。愛しい女性に「初めてなの…」といわれたら、「じゃあ、怖くないように優しくしてあげなきゃ」と思うのではないでしょうか。
もし、どうしても処女だと言いにくいのであれば「あまり慣れていなくて…」と伝えるとよいでしょう。
2.ゆっくりと挿入してもらう
挿入のときにゆっくり入れてもらうことはとても大事なことです。セックスに慣れている女性なら勢いよく挿入されても痛みを感じないかもしれませんが、多くの女性は痛みを感じてしまいます。まして、初めてであればなおさらです。狭い膣内に太く硬くなった男性器が入るのですから、ゆっくり優しく挿入してもらうようにお願いしましょう。
また、女性が緊張していると無意識に膣内に力が入り、男性器を挿入しづらくなることもあります。さらに痛みも感じやすくなるため、リラックスして受け入れることが大切です。
挿入時に「これからとても痛くなる」と緊張して力が入ってしまうと、少しの痛みも強く感じるようになります。痛い場合はすぐにやめてもらうようにお願いしましょう。途中でやめてしまうのは男性にとってもつらいことですが、どちらか一方が痛みや恐怖を我慢するセックスでは、愛情も深まらないですよね。
3.前戯を丁寧にしてもらう
セックスは挿入することだけではありません。心も体も気持ちの良いセックスをするためには前戯は重要です。挿入の痛みがつらい女性でも、体に触れられるなどの前戯自体は気持ちいい…という人がほとんどではないでしょうか。たとえ初めてであっても前戯は好き、という人も多いかもしれませんね。
挿入するまでに前戯を丁寧にしてもらうと、気持ちよさから膣内の粘液が増します。この粘液は挿入をスムーズにし、女性が感じる痛みを軽減させてくれる役割をもっています。
とはいえ、「前戯を丁寧にたくさんして」とストレートにいうわけにもいきません。自分から相手の体を触ってみたり、「ここを触ってほしい」などとお願いしたりして、自然と前戯が長くなるようにしてみるとよいかもしれません。
4.潤滑剤・潤滑ゼリーを使用する
挿入の痛みを軽減させるためには、膣内が潤った状態にしておくと良いでしょう。
前戯を丁寧にしてもらい、リラックスできていれば自然と粘液は分泌されますが、初体験は緊張してしまうもの。いくらリラックスしようと頑張っても、かえってそれがプレッシャーになってしまい、あまり濡れていない状態で挿入…ということにもなりかねません。
そういう場合は潤滑剤や潤滑ゼリーなどで膣内を潤してしまうのがおすすめです。潤滑剤はドラッグストアやネット通販などで簡単に手に入りますし、それらを使用することは恥ずかしいことではありません。相手に知られたくなければ、セックス前にこっそり潤滑剤を使用しておくのもおすすめ。無色で香りもない商品もあるので、相手に知られたくない場合はそちらを使用するとよいでしょう。
5.一人エッチで刺激に慣れておく
初めてのセックスで緊張してしまう理由のひとつに、「”触れられると気持ちいい”という感覚を知らない」というものがあるでしょう。初めてなら、「セックスは気持ちいいものだとは聞くけど、本当?」「自分でも気持ちよくなれるのかしら」と不安になってしまいますよね。
性器には“性感帯”というものがあります。性器のなかでも特別に快感を得やすい部分を言いますが、性感帯がどこにあるのかは人それぞれです。性感帯は相手に触ってもらって知ることもできますが、一人エッチをして自分で確かめることもできます。
自分の特別に気持ちいい部分がどこにあるのかを知っておくと快感を追いやすくなりますし、一人エッチをして気持ちよさを知っておくとセックスのときにリラックスしやすくなります。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
満行みどり先生のアドバイス

あまりに痛いときは相談してください。
初セックス・初挿入で痛みを感じるのは(残念ながら)ある程度当たり前のこと。しかし、心と体さえ十分にほぐれていれば痛みはかなり抑えられますし、2回目以降のセックスで苦痛を感じる人はほとんどいません。
例外として「何度チャレンジしても彼のモノが入らない」「痛みが軽減されない」という女性は、生まれつき処女膜が厚くて硬い「処女膜強靭症」の可能性があります。これは「処女膜切開」という比較的簡単な処置で改善可能です。
編集部のヒトコト
心身共にリラックスできるれば、膣分泌液が十分に分泌されて体の力も抜けるので、余計な痛みを感じずに済みます。とは言え、初めてのセックスなら不安や緊張、恥ずかしさ、照れなどが相まって、平常心ではいられないはず。
リラックスできない時はパートナーと体を触り合ったり、言葉でムードを高め合ったりして、お互いの緊張をほぐす時間を設けてみてください。
また、パートナーに対して「いきなり動かないで」など、思い切ってお願いしてみることも大切です。
監修
満行(みつゆき)みどり先生
女性器治療に特化した医師

みどり美容
クリニック・広尾
満行みどり先生
満行みどり先生は女性器治療に特化した「みどり美容クリニック・広尾」の院長。
ビバリーヒルズの専門トレーニング施設でライセンスを取得した日本人女性初の医師でもあり、デリケートゾーンの悩みを抱える患者さんに適切な治療を提供したいと日々尽力されています。