膣痙攣による性交痛の原因と治療法

「膣痙攣」という言葉をご存知でしょうか?

膣痙攣と言えば、セックス中に起きて男性器が抜けなくなってしまった…という話をよく耳にしますが、膣痙攣は性交痛の原因にもなります。

こちらのページでは、膣痙攣の原因や治療法、性交痛との関係についてご紹介しています。

膣痙攣とは?性交痛が起きる原因

膣痙攣とは一体どのような状態のことを言うのでしょうか?膣痙攣の症状や、膣痙攣で性交が起きる原因を解説します。

膣痙攣の症状

膣痙攣とは、膣の周りの筋肉に収縮や痙攣が起きて、固くなってしまうことで、性交困難症の1つとして挙げられる症状です。

膣痙攣は、膣の周り全体の筋肉ではなく、膣の外側にある筋層の1/3の部分に症状が発生し、セックス中だけでなく、セックスの前に起きる可能性もあります。

症状としては、性交痛、挿入ができなくなる、挿入したまま抜けなくなる、などが代表的ですが、膣の筋力の弱さから、挿入したまま抜けなくなる可能性は低いとも言われています。

膣の周りの筋肉が収縮して柔軟性をなくしてしまうため、挿入に痛みが伴い、性交痛に繋がるのです。

膣痙攣が起きる原因

原因は、大きく分けて3種類あり、婦人科系の治療、心理的要因、エストロゲン量の減少が考えられます。

婦人科系の病気で手術をした場合や、放射線治療を受けた場合に起きることもありますが、パートナーとの関係性やストレス、過去のトラウマなど、心理的要因が最大の原因です。

また、閉経や体調によって、エストロゲンというホルモンの量が低下すると、膣痙攣が起きるという報告もあります。

膣痙攣の治療方法

カウンセリング

心理的要因に対する治療方法では、専門のカウンセラーによるカウンセリングが行なわれます。

また、同時に女性の体の仕組みやセックスのときに体に起きる反応など、性教育が行なわれることもあります。

その他、パートナーとの関係性が原因であれば、パートナーとの話し合いや、パートナーと一緒にカウンセリングを受けることが効果的です。

膣拡張器による治療

膣拡張器というのは、円錐の形をした医療器具のことで、膣に挿入することで膣を拡張します。

膣拡張器を使った治療を受けると、膣周辺の筋肉の柔軟性を高めることができるため、治療などが原因の膣痙攣にも有効でしょう。

ケーゲル体操

ケーゲル体操は、骨盤底筋を鍛えるためのエクササイズです。

骨盤底筋というのは、膣や膀胱、直腸などの動きを調整している筋肉で、膀胱に尿が溜まっていない状態で、尿を止めるようにして筋肉を縮め、その後緩める、という動きを繰り返します。

骨盤底筋運動は、腹圧性尿失禁や過活動膀胱の治療方法として医療機関でも行なわれているエクササイズなので、膣痙攣にも大きな効果が期待できます。

膣痙攣による性交痛の体験談

実際に膣痙攣で性交痛を経験したという方の体験談を、お二人分ご紹介します。

今までにない快感の後に痛みが

「その日は眠っていなかったせいか、セックス中の快感が今までにないくらいのものでした。

全身が痙攣するような感覚で息もできなくなり、エクスタシーを味わい、意識がはっきりしてきた頃、鈍い性交痛を感じました。

不思議に思って下半身を見てみると、相手の男性の性器が全然抜けません!

慌ててローションを塗ったり、手で引き抜こうとしたりしましたが、そうこうしているうちに膣痙攣が収まったようで事なきを得ました。」

ストレスが原因で膣痙攣に

「今まで全くなかったのですが、ある日突然、セックス中に膣痙攣が起きて挿入することができなくなってしまいました。

膣のあたりには鈍い痛みがあり、例えるなら脚がつったような状態です。

その日はセックスも途中で止めたのですが、後日産婦人科に行ってみると、膣痙攣ではないかと言われました。

確かに、仕事で大きなプロジェクトを抱えている時だったので、ストレスが原因だという説明にも納得でした。」

監修

満行(みつゆき)みどり先生

女性器治療に特化した医師

満行みどり医師

みどり美容
クリニック・広尾
満行みどり先生

満行みどり先生は女性器治療に特化した「みどり美容クリニック・広尾」の院長
ビバリーヒルズの専門トレーニング施設でライセンスを取得した日本人女性初の医師でもあり、デリケートゾーンの悩みを抱える患者さんに適切な治療を提供したいと日々尽力されています。

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